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老後の不安に備えた事例

丙さん夫婦は、年相応の物忘れや体の衰えはありますが、特段の異常もなく元気に生活しています。ただ、頼れる子どもがいないため、万一認知症になった場合の生活や、夫婦が共に亡くなったときの葬儀や遺品の整理などを心配していました。万一の時にも親族に頼ることを最低限にし、可能な限り事前に準備しておきたいとの希望もありました。丙さん夫婦の相談を受け、任意後見制度の利用を検討することになりました。数度の話し合いの結果、今回は、夫婦二人で元気に生活できる間は「見守り契約」で様子を見て、足腰が弱り銀行に行きづらくなった場合などには「任意代理契約」でその時に必要な範囲で司法書士が事務を行う。認知症など本人の判断能力が衰えた場合には「任意後見」をスタートさせ裁判所の監督の元で司法書士が生活をサポートして行く。夫婦二人ともが亡くなった場合には、「死後事務委任」で納骨や遺品の整理についても司法書士が関与するということになりました。万一の場合には必要な範囲で専門家が関与するということで、丙さん夫婦の今後の生活に対して安心できる体制を整え、親族に迷惑をかけたくないという希望にも沿える形になったのではないかと思います。

相談事例   2012/07/02   岡 信太郎

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