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1.遺産相続の大原則

相続財産を調査・把握する!

一言メモ
遺産は故人が管理していたということがあります。郵送物などから取引銀行などを把握しましょう。 

相続人を調査・確定する!

一言メモ
相続人を一人でも漏らすと手続きが止まったり、やり直しになることがあります。戸籍をしっかりと確認しましょう。 

戸籍等の必要書類を確認・取得する!

一言メモ
相続手続きにおいては、多くの公的書類を求められます。二度手間にならないように効率よく取得していきましょう。

2.相続の時に出てくる用語

  • 民法 一般の契約や相続などのことを定めている生活の法律
  • 被相続人 亡くなった方のこと
  • 相続人 亡くなった方の親族で財産を承継する人のこと
  • 法定相続人 民法であらかじめ決められた相続人のこと
  • 法定相続分 相続人の取り分・割合のこと
  • 直系尊属 親やその上の祖父母のこと

一言メモ
銀行の書類などでも上記の用語が出てきます。普段あまり使わない用語ですが、上記の用語を押さえておくと便利です。

3.相続人となる人の順番

結婚している人の場合

⇒配偶者(夫・妻)は常に相続人となります。

その他、相続人となる人は順位が決まっています。

第1順位:子、子が亡くなっている場合は孫
第2順位:父母、父母が亡くなっている場合は祖父母
第3順位:兄弟姉妹、兄弟姉妹が亡くなっている場合は甥姪

一言メモ
現在の法律では籍を入れていないいわゆる内縁関係だと相続人となることができません。

4.遺産分割

相続人が2人以上いる場合は、不動産の名義変更など様々な場面で遺産の分配についての話し合い・合意を求められます。この話し合いのことを遺産分割協議と言います。

話し合いが整った証拠として、遺産分割協議書を作成します。

流れ

① 相続人間で話し合い

② 遺産分割協議書を作成

③ 相続人が署名・押印(実印)

④ その他の必要書類とともに各機関に提出

一言メモ
この協議は相続人全員の合意が必要です。協議に入れたくないとか連絡が取れないといった理由でその相続人を外して行われた協議は無効となります。

5.相続が長期化することが多いケース

  • 甥・姪が相続人となるが、会ったことがない場合
  • 相続人の中に行方不明者がいる場合
  • 相続人の1人が必要以上にお金を要求してきた場合
  • 以前の相続の時に不満があった場合
  • 遺産を使い込んだ相続人がいる場合
  • 遺産が不動産しかない場合

一言メモ
上記のケースに該当する場合は、早めに対策を取ることが必要となります。

6.遺産の分け方にも方法がある

遺言による指定分割

遺産の分け方を被相続人が遺言書で決めておく

協議による分割

相続人全員の話し合いで決める

調停(家庭裁判所)による分割

家庭裁判所の調停委員を中心に話し合いをする

審判(家庭裁判所)による決定

家庭裁判所の裁判官が最終決定をする

一言メモ
調停や審判になると時間がかかり精神的負担を抱えることが多いです。
事前に相続人間でコミュニケーションを取っておくことが求められます。

7.遺言

自筆証書遺言

作り方:遺産を残す本人が、紙に遺言したい内容、日付、氏名を自署し、最後に押印する。

メリット

  • いつでも気軽に書ける
  • 費用がかからない
  • 証人がいらないので秘密にできる

デメリット

  • 様式不備により無効となることがある
  • 死後、発見されない恐れがある
  • 相続人による検認手続きが必要

公正証書遺言

作り方:公証役場で、証人2人以上の立会のもと、遺言者が公証人に遺言の趣旨を口述し、公証人が筆記する

メリット

  • 確実な遺言が作れる
  • 遺言書の原本を公証役場で保管してくれる
  • 紛失しても再発行が可能
  • 検認手続きが不要

デメリット

  • 費用がかかる
  • 証人を用意しないといけない
  • 公証人との打ち合わせが必要

8.家族信託

委託者(例えば親)が自分の財産の運用、管理を信用できる受託者である家族(例えば長男)に任せる仕組み

家族信託最大のメリット
自分の生前から死亡時、そして死亡後までも財産の管理や承継について決めておくことができる

9.お気軽にご相談下さい

相続が発生するとやるべき多くの手続きがあり、戸惑うことも多々あります。しかしながら、期限がある手続きある一方で、落ち着いてからで良いものもあります。

相続の手続きは一つひとつやっていけば大丈夫です。お困りの際は、お気軽にご相談下さい。

10.以下、依頼者の方からよく頂く質問です

全般的な質問

  • 何から始めたらいいのか
  • いつから始めたらいいのか
  • どこに相談に行ったらいいのか
  • だれに何を頼めるのか
  • 専門家に頼んだ場合の費用

相続人の範囲について

  • 子どもがいない場合の相続人は誰なのか
  • 相続後、更にその相続人が亡くなっている場合はどうなるのか
  • 内縁の妻は相続できるのか
  • これまで本人のお世話をした人は相続できるのか
  • 兄弟が相続人の場合や、その兄弟も亡くなっている場合はどうなるのか

遺産の分け方について

  • 亡くなった方が財産の管理をしていて、相続人がその財産を把握していない時は
    どうやって調べるのか
  • 亡くなってからも銀行から下ろしていいのか
  • 銀行から遺産分割協議書を持ってくるように言われたが、どうやって作るのか
  • 遺産分割協議書には実印の押印が必要なのか
  • 不動産の名義は、何人かの共有でもいいのか

話合いができない場合について

  • 印鑑を押すに当ってお金を要求されたが、払う必要があるのか
  • 相続人の中に行方不明の人がいるけど、どうしたらいいのか
  • 相続人の中に認知症の人がいるけど、どうしたらいいのか
  • 話合いができない場合、どうすればいいのか
  • 裁判所に言えば何とかしてくれるのか

準備する書類について

  • 戸籍はどれだけ集めたらいいのか
  • 原戸籍とか附票って何
  • 免許証にも載っていない本籍が分からない
  • 印鑑証明書は何分いるのか
  • 役所に行ったら住民票はもう無いと言われた

遺言について

  • 自分で書く方法ではダメなのか
  • 施設から出れない人でも作れるのか
  • 公証役場で作る場合の費用は
  • 遺言執行者ってなに
  • 親が公正証書遺言を残しているようだけど、どうやって調べたらいいのか

頼める人について

  • 弁護士、司法書士の違いが分からない
  • 司法書士、行政書士の違いが分からない
  • 必ず専門家に頼まないといけないのか
  • 専門家にはどこまで頼めるのか
  • 専門家の知合いがいない場合はどうやって探すのか

よくある誤解について

  • 財産が少ないと揉めることはないのでは
  • 長男(相続人の代表者)であれば、その人が代表して預金を下ろせるのでは
  • 相続は話合いのとき放棄したのに、負債の請求が来るのは何かの間違いでは
  • 不動産の固定資産税の納税義務者は変えたので、家の名義も変わっているのでは
  • 遺言は「遺書」と同じでは

その他

  • 各手続きに期間はあるのか
  • 相続関係説明図って何
  • 調停を申立てる裁判所はどこの裁判所なのか
  • 取り壊したはずの建物の登記が残っていた場合はどうすればいいのか
  • 相続放棄はどうやってするのか

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